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元トランプ側近バノン、詐欺で逮捕される

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元トランプ側近バノン、詐欺で逮捕される

トランプ選挙部で幹部を勤め、ホワイトハウスでも戦略官という要職についた極右インターネットメディアの元経営者、スティーブ・バノンが詐欺で逮捕、起訴されました

ニューヨーク南区連邦検事が提出した訴状によると、元ホワイトハウス首席戦略官スティーブ・バノン、退役軍人ブライアン・コルファージ、ベンチャーキャピタリストのアンドリュー・バドラト、そしてティモシー・シアの4人は、コルファージが設立した「アメリカの国境の壁を建設しよう」というクラウドファンディングで2500万ドル(約26億円)を集めました。

このクラウドファンディングにあたり、コルファージらは繰り返し「一銭たりとも我々は受け取らない」「ボランティアプロジェクトだ」と宣伝していましたが、実際のところ、コルファージは35万ドル(約3700万円)を自宅のリフォーム、高級SUV、ゴルフカート、宝石、美容整形手術使いました。

バノンは100万ドル(約1億500万円)を受け取り、数十万ドルをすでに個人的な使途に使っていました。

コルファージは当初、トランプの公約である国境の壁建設にあたる法的規制や法案通過の困難を回避するため、寄付金によって国境の壁を建設するというクラウドファンディングプロジェクトをGoFundMeで始め、初週で1700万ドルを集めました。



当たり前ですがクラウドファンディングで国境の壁を建設するなどという構想にはすぐに疑問の目が向けられ、GoFundMeから非営利法人とパートナーシップを組まない限り、寄付金を寄付者に返済すると連絡を受けました。

当時、バノンとバドラッドは共同で「経済ナショナリズム」を推進するための非営利法人を設立していました。コルファージは彼らと組んでこのクラウドファンディングからの寄付金をバノンの非営利法人に移し、共犯者のシーアのペーパーカンパニーに偽の請求書を発行させてあたかも正当な取引であるかのように見せかけてこのペーパーカンパニーに資金を移して着服しました。これらの手段により、検察が入手したテキストメッセージによると彼らは資金の移動を「極秘」に行いました。

また、疑いの目をそらすためにBuild the Wall incを法人化し、役員会を設立しました。この役員会にはトランプ政権の「不正選挙調査委員会」という意味不明な仕事を行い、共和党の牙城のカンザス州知事選挙で民主党候補に敗北したクリス・コバックも含まれていました。

いつからニューヨーク南区の連邦検事が捜査をしていたかは不明ですが、少なくとも去年の段階ですでにバノンの銀行に提出令状を送っていたそうです。

8月20日アメリカ東部時間7:15分、ニューヨーク南区連邦検事室特別捜査官、沿岸警備隊、連邦郵便監察官がバノンが滞在していた彼のビジネスパートナーの中国人億万長者、グオ・ウェングイの船舶に突入し、通信詐欺、資金洗浄の疑いでバノンを逮捕しました。同時に、フロリダ、コロラドなどにいた他の共犯者も逮捕しました。

バノンは有罪判決を受けたら最大で禁錮20年です。彼は500万ドルの保釈金を払いました。

トランプ自身はこのプロジェクトにかかわっていないと話していますが、長男のドナルド・トランプJrはコルファージとあって「素晴らしい。資本主義、民間プロジェクトのすばらしさを表している」とほめたたえていました。

 

起訴文はこのリンクから読めます。


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